2018年 6月議会を終えて
~災害に備え、女性のリーダーの育成を!~
府中市では、各小中学校で避難所運営連絡会や自治会を中心とした自主防災連絡会などの活動がすでに行われていますが、そこに参加する女性の割合は2~3割程度にとどまっています。
しかし、災害発生後、避難所での生活が長びくほど、女性や子供の性被害やプライバシーを守るなどの配慮が必要なことが、これまでの災害時の経験から明らかになっています。そのため、日常の防災活動の中で、市が女性のリーダーがいることの重要性を積極的に啓発し、育成していくことが求められています。
東京都では、今年1月、男性中心の避難所運営では配慮が届かないことや、復興期の仕事復帰も男性が優先であったことの検証を踏まえ、女性のための、「人材育成カリキュラム」が策定されました。市でも積極的に活用して女性の参画をすすめることを求めましたが、『都の動向をこれから調査する』という答弁で、消極的な姿勢でした。
男女共同参画社会については市も啓発をしていますが、防災という切り口でこのことを考えることは、男女の役割分業社会や差別について考える機会でもあると思います。まず、公の方針や計画の策定過程に女性がいることが必要です。それがないと女性は意見表明もできず、状況を改善することも難しくなってしまいます。災害時の女性特有の被害や困難は、平常時の女性差別や性別役割分業によって生じるものです。
女性の参加率や参画がまだ低い現状を踏まえ、防災人材の育成のために都の提言を活かして、日頃から地域での活動に女性も男性もリーダーとして参画できる体制つくりを要望しました。